マイナビ女子オープンは、女流棋士の8つのタイトル戦のひとつです。
優勝者は「女王」を名乗ります。
女流棋士だけでなく、アマチュアの女性もチャレンジマッチから勝ち上がれば出場できる、オープン棋戦なのが特徴です。
いま進んでいるのは第20期。
2026年10月1日の時点で、本戦(挑戦者決定トーナメント)の1回戦が終わり、ベスト8が出そろったところです!
マイナビ女子オープン2027(第20期)の日程と状況
第20期の女王は、福間香奈さんです。
第19期の五番勝負で西山朋佳さんを3勝2敗で退けて、防衛しています。
第20期は2026年5月のチャレンジマッチから始まりました。
ここまでの流れはこうです。
| 段階 | 日程 | 状況(2026年10月1日時点) |
| チャレンジマッチ | 2026年5月23日(土) | 終了。アマチュア3名が一斉予選へ |
| 予備予選 | 2026年6月19日(金) | 終了 |
| 一斉予選 | 2026年7月18日(土) | 終了。12名が本戦へ |
| 本戦 | 2026年8月12日(水)開幕 | 1回戦が終了し、ベスト8が決定 |
| 挑戦者決定戦 | 未発表 | — |
| 五番勝負 | 未発表 | — |
チャレンジマッチ・予備予選・一斉予選
5月23日のチャレンジマッチは、東京都中央区の「マイナビPLACE」で行われました。
参加したのは53人。
勝ち抜いた川西彩遥さん・井澤早紀さん・山本怜奈さんの3人が、一斉予選への出場を決めています。
山本怜奈さんは中学2年生で、一斉予選の最年少選手でした。
すごい!
6月19日の予備予選は、東西の将棋会館で行われました。
こちらは女流棋士が一斉予選の出場枠を争う戦いです。
そして7月18日、マイナビPLACEで恒例の一斉予選です。
48名が12のブロックに分かれ、1日で本戦出場者12名が決まりました。
アマチュアの3人は、残念ながら初戦で敗れています。
| ブロック | 予選通過者 |
| 1 | 塚田恵梨花 |
| 2 | 磯谷祐維 |
| 3 | 北村桂香 |
| 4 | 千葉涼子 |
| 5 | 野原未蘭 |
| 6 | 礒谷真帆 |
| 7 | 山口稀良莉 |
| 8 | 山口仁子梨 |
| 9 | 石本さくら |
| 10 | 松下舞琳 |
| 11 | 中七海 |
| 12 | 竹内優月 |
本戦の出場者と1回戦の結果
本戦は16名のトーナメントです。
予選通過の12名に、前期の本戦でベスト4に入った4名がシードで加わります。
第20期のシードは、西山朋佳さん・加藤桃子さん・伊藤沙恵さん・加藤結李愛さん。
西山朋佳さんは、前期の五番勝負を戦った挑戦者でもあります。
1回戦の結果です。
| 対局日 | 先手-後手 | 勝者 | 手数 |
| 8月12日(水) | 山口仁子梨-野原未蘭 | 野原未蘭 | 102手 |
| 8月19日(水) | 北村桂香-山口稀良莉 | 北村桂香 | 97手 |
| 8月21日(金) | 千葉涼子-加藤結李愛 | 加藤結李愛 | 132手 |
| 8月25日(火) | 竹内優月-加藤桃子 | 加藤桃子 | 126手 |
| 8月27日(木) | 塚田恵梨花-石本さくら | 石本さくら | 126手 |
| 9月4日(金) | 松下舞琳-中七海 | 中七海 | 110手 |
| 9月14日(月) | 礒谷真帆-西山朋佳 | 西山朋佳 | 96手 |
| 9月25日(金) | 磯谷祐維-伊藤沙恵 | 伊藤沙恵 | 96手 |
シードの4人は、そろって初戦を突破しました。
予選から勝ち上がった12人のうち、2回戦に進んだのは野原未蘭さん・北村桂香さん・石本さくらさん・中七海さんの4人です。
2回戦(準々決勝)の組み合わせは、次の4局です。
- 加藤桃子 - 中七海
- 北村桂香 - 伊藤沙恵
- 加藤結李愛 - 石本さくら
- 野原未蘭 - 西山朋佳
2回戦の対局日は、2026年10月1日の時点ではまだ発表されていません。
挑戦者決定戦と五番勝負の日程
挑戦者決定戦の日程も、五番勝負の日程・会場も、2026年10月1日の時点ではまだ発表されていません。
参考までに、直近3期の五番勝負は次の期間で行われました。
| 期 | 第1局 | 最終局 | 局数 |
| 第19期(2026年) | 4月7日(火) | 5月29日(金) | 5局 |
| 第18期(2025年) | 4月8日(火) | 6月5日(木) | 5局 |
| 第17期(2024年) | 4月9日(火) | 5月12日(日) | 3局 |
第17期は西山朋佳さんの3連勝で決着したので、3局で終わっています。
第4局・第5局まで組まれていた日程では、最終日は6月4日(火)でした。
会場は、この3期とも第1局が元湯 陣屋(神奈川県秦野市)、第2局が常磐ホテル(山梨県甲府市)、第3局が時宗総本山 遊行寺(神奈川県藤沢市)、第4局・第5局が東京・将棋会館という並びです。
第20期の日程と会場は、発表を待ちましょう。
歴代女王の一覧(第1期〜第19期)
マイナビ女子オープンは、2008年の第1期から数えて第19期まで終わっています。
女王になったのは、6人だけ。
年は、日本将棋連盟の歴代一覧に載っている年です。
第2期からあとは、五番勝負が行われた年と一致しています。
| 期 | 年 | 女王 | 成績 | 相手 |
| 19 | 2026 | 福間香奈 | 3−2 | 西山朋佳 |
| 18 | 2025 | 福間香奈 | 3−2 | 西山朋佳 |
| 17 | 2024 | 西山朋佳 | 3−0 | 大島綾華 |
| 16 | 2023 | 西山朋佳 | 3−0 | 甲斐智美 |
| 15 | 2022 | 西山朋佳 | 3−2 | 里見香奈 |
| 14 | 2021 | 西山朋佳 | 3−2 | 伊藤沙恵 |
| 13 | 2020 | 西山朋佳 | 3−2 | 加藤桃子 |
| 12 | 2019 | 西山朋佳 | 3−1 | 里見香奈 |
| 11 | 2018 | 西山朋佳 | 3−1 | 加藤桃子 |
| 10 | 2017 | 加藤桃子 | 3−0 | 上田初美 |
| 9 | 2016 | 加藤桃子 | 3−1 | 室谷由紀 |
| 8 | 2015 | 加藤桃子 | 3−1 | 上田初美 |
| 7 | 2014 | 加藤桃子 | 3−1 | 里見香奈 |
| 6 | 2013 | 里見香奈 | 3−0 | 上田初美 |
| 5 | 2012 | 上田初美 | 3−0 | 長谷川優貴 |
| 4 | 2011 | 上田初美 | 3−0 | 甲斐智美 |
| 3 | 2010 | 甲斐智美 | 3−0 | 矢内理絵子 |
| 2 | 2009 | 矢内理絵子 | 3−0 | 岩根忍 |
| 1 | 2008 | 矢内理絵子 | 3−1 | 甲斐智美 |
※里見香奈さんは結婚で福間姓になりました。現在は福間香奈として活動しています。この表は日本将棋連盟の歴代一覧に合わせ、第15期までを里見香奈、第18期からを福間香奈と表記しています。
表を見ると、時代ごとにはっきり色が分かれています。
最初の5期は、矢内理絵子さん・甲斐智美さん・上田初美さんが女王の座を回していました。
第6期で里見香奈さん(現・福間香奈さん)が初めて女王になり、翌年からは加藤桃子さんが4連覇。
そして第11期から第17期までは、西山朋佳さんが7連覇です。
その連覇を第18期で止めたのが福間香奈さんで、第19期も同じ顔合わせを3勝2敗で制しました。
2期続けてフルセットの五番勝負になりましたね。
女王の獲得期数
上の歴代一覧から数えた、女王の獲得期数です。
| 女王 | 獲得期数 | 獲得した期 |
| 西山朋佳 | 7期 | 第11期〜第17期 |
| 加藤桃子 | 4期 | 第7期〜第10期 |
| 福間香奈(里見香奈) | 3期 | 第6期・第18期・第19期 |
| 上田初美 | 2期 | 第4期・第5期 |
| 矢内理絵子 | 2期 | 第1期・第2期 |
| 甲斐智美 | 1期 | 第3期 |
西山朋佳さんが圧倒しています!
7連覇して永世女王の資格を手にしています。
永世女王の規定
日本将棋連盟の規定では、永世女王の条件は女王の連続5期、または通算7期です。
ほかの女流タイトルの永世称号(クイーン○○)はどれも通算5期なので、女王だけ条件の立て方が違います。
これまでに永世女王の資格を持っているのは、西山朋佳さんです。
日本将棋連盟の棋士データベースでも、女王7期のところに永世女王と記されています。
第11期からの7連覇で、連続5期と通算7期の両方を満たしました。
現女王の福間香奈さんは通算3期。
連続5期に届くには、第20期から3期続けて防衛する必要があります。
第19期(2026年)五番勝負の結果
第19期は、前期と同じ福間香奈さん対西山朋佳さんの顔合わせでした。
西山朋佳さんは2月27日の挑戦者決定戦で加藤桃子さんに143手で勝ち、女王復位をかけたリターンマッチに臨んでいます。
| 局 | 対局日 | 対局場 | 先手 | 勝者 | 手数 |
| 第1局 | 4月7日(火) | 元湯 陣屋(神奈川県秦野市) | 西山朋佳 | 西山朋佳 | 189手 |
| 第2局 | 4月22日(水) | 常磐ホテル(山梨県甲府市) | 福間香奈 | 福間香奈 | 143手 |
| 第3局 | 4月29日(水・祝) | 時宗総本山 遊行寺(神奈川県藤沢市) | 西山朋佳 | 西山朋佳 | 83手 |
| 第4局 | 5月19日(火) | 将棋会館(東京都渋谷区) | 福間香奈 | 福間香奈 | 91手 |
| 第5局 | 5月29日(金) | 将棋会館(東京都渋谷区) | 福間香奈 | 福間香奈 | 113手 |
5局とも先手が勝っています。
先後が振り駒で決まる第5局は、福間香奈さんが先手でした。
第1局は189手の大熱戦。
両者とも持ち時間の3時間を使い切り、終局は17時46分でした。
逆に第3局は83手で、15時44分に終わっています。
5局のなかでいちばん短い将棋でした。
カド番で迎えた第4局を91手で取り返して、2勝2敗のタイ。
最終第5局は17時3分に終局しました。
消費時間は福間香奈さんが2時間58分、西山朋佳さんが3時間を使い切っての決着です。
これで福間香奈さんは女王を初防衛。
西山朋佳さんにとっては、2期続けてフルセットで女王に届かなかった結果になりました。
マイナビ女子オープンの仕組み
ここからは、棋戦そのものの話です。
主催と成り立ち
主催は株式会社マイナビと日本将棋連盟です。
もとをたどると、マイナビ(当時は毎日コミュニケーションズ)が出していた「週刊将棋」の棋戦に行き着きます。
1987年から20年間、女流棋士の公式棋戦「レディースオープン・トーナメント」を日本将棋連盟と主催していました。
これを2007年にタイトル戦へ発展させたのが、マイナビ女子オープンです。
優勝者の称号「女王」は、一般公募で決まりました。
女流タイトルはいま8つあります。
ほかのタイトルとの違いや保持者の一覧は、こちらの記事にまとめています。
↓ ↓ ↓

予選から五番勝負までの流れ
マイナビ女子オープンの大きな特徴は、アマチュアにも門戸が開かれていることです。
一斉予選に出られるのは、次の3種類の選手です。
- シード選手
- 予備予選を勝ち抜いた女流棋士
- チャレンジマッチを勝ち抜いたアマチュア
チャレンジマッチに出られるのは、研修会員を含む有段者のアマチュア女性です(元女流棋士は除く)。
第20期は予選リーグを2勝で通過したあと、3つの決勝トーナメントに分かれ、それぞれの優勝者が一斉予選に進む方式でした。
一斉予選は、その名のとおり出場者全員が1日で一斉に指す予選です。
会場で公開され、観戦チケットも販売されます。
予選も本戦も、組み合わせは公開の抽選で決まります。
一斉予選を勝ち抜いた12名と、シードの4名で本戦トーナメント。
シードになれるのは、前期の五番勝負で敗れた棋士と、本戦でベスト4に入った棋士だけです。
本戦を勝ち上がった2人で挑戦者決定戦を指し、勝った方が女王との五番勝負に進みます。
理屈の上では、アマチュアが女王に挑戦し、奪取することもありえるわけです。
夢がありますね!
持ち時間
マイナビ女子オープンは、予選から五番勝負まですべてチェスクロックを使います。
| 段階 | 持ち時間 | 使い切ったら |
| チャレンジマッチ | 各15分 | 1手30秒未満 |
| 予備予選 | 各30分 | 1手1分未満 |
| 一斉予選 | 各30分 | 1手60秒未満 |
| 本戦 | 各3時間 | 1手60秒未満 |
| 五番勝負 | 各3時間 | 1手60秒未満 |
※チャレンジマッチは、進行が大幅に遅れた場合に各10分になることがあります(第20期の対局ルール)
予選の30分は、第5期から続いている持ち時間です。
一斉予選はかなりの早指しと言えます。
ちょっとしたミスがそのまま命取りになりますね。
チェスクロック方式は、1秒使えば1秒がそのまま消費時間になる方式です。
ストップウォッチ方式との違いは、こちらの記事で解説しています。
↓ ↓ ↓

賞金
日本将棋連盟の第20期本戦のページでは、賞金は優勝500万円、準優勝150万円と記載されています。
主催のマイナビも、棋戦の特色として「優勝賞金500万円」を挙げています。
日本将棋連盟は、賞金を公開している棋戦を竜王戦・朝日杯将棋オープン戦・将棋日本シリーズ・白玲戦・清麗戦・マイナビ女子オープン・女流王座戦に限っています。
マイナビ女子オープンは、賞金額が公式に出ている数少ない棋戦のひとつです。
ほかの女流タイトル戦
女流タイトル戦の日程や状況は、こちらの記事でも追いかけています。
第20期の本戦2回戦からあとの結果、挑戦者決定戦、五番勝負の日程と各局の結果は、分かり次第この記事に追記していきます。

