忖度とは?忖度の本当の意味
忖度とは?忖度の意味を調べてみました。
- 他人の心情を推し量ること、また、推し量って相手に配慮することである。(ウィキペディア)
- 他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること。(小学館 デジタル大辞泉)
- 他人の気持ちをおしはかること。推察。(三省堂 大辞林)
どの辞書でも同じような意味が書かれています。他の人の気持ちを考えること。また、気持ちを考えてその人に配慮するということです。道徳の授業でよく聞きそうな言葉です。
あるときまではまったく聞いたことのない言葉でしたが、ひょんなことから誰もが知る言葉になり、流行語大賞になりました。
忖度の読み方。それぞれの漢字はどう読む?
忖度は「そんたく」と読みます。ふりがなをしてもらわないと読めないような言葉のひとつではないですか?難しいですね。
2017年に突然降って湧いた「忖度」という言葉ですが、1文字ずつに分けて考えてみましょう。
忖
音読み・・・ソン
訓読み・・・おしはか(る)、はか(る)
りっしんべんの漢字で、漢字検定では1級まで出ない漢字のひとつです。漢字検定1級は専用の勉強をしないと合格はほぼ不可能という、漢字検定の最高クラス。そのレベルまで出題されない漢字なんです。
有名にならない限り、出会うことがなかったのもうなずけます。
「忖」は訓読みからも分かる通り、推測するという意味を持っています。
度
音読み・・・ド、ト、タク
訓読み・・・たび、のり、めもり、わた(る)、はか(る)
部首はまだれ。忖と違って、漢字検定では8級で出題される簡単な部類の漢字です。気温や料理のレシピでもよく使われる漢字ですね。
温度の単位になっていることから、度にも「はかる」という意味があります。
忖度の使い方ガイド・例文
忖度の使い方をご紹介します。忖度とは、相手の気持ちを考えたり、推察するという意味があります。
ただ、政治的問題で有名になったため、世間一般では相手の気持ちを考えるというだけの意味では使われないことが多いです。相手の気持ちを考えて「行動する」というところまでが、忖度という言葉の意味のように広がっています。
例文
- 作家の気持ちを忖度して、表紙デザインを選んだ。
- 取引先担当者の意向を忖度して、契約内容を検討する。
- 友人の気持ちを忖度し、何も言わずにそのまま帰宅した。
政治的問題で突然登場した言葉のため、否定的なできごとや悪だくみのときに使うというイメージがあるかもしれませんが、本来の忖度の意味には否定的な要素はありません。
忖度の類義語は?
忖度の類義語とは、どういう言葉があるでしょうか。
- 推察
- 推量
- 推測
- 察する
- 気を回す
- 思いを汲み取る
他に調べていたら「空気を読む」という言葉も類義語に挙げられていました。
忖度は籠池康博氏が使って流行語大賞に!
忖度という言葉が有名になったのは、籠池康博氏が記者会見で使ってからです。それまでは見たこともなければ聞いたこともない、という人がほとんどというマイナーでマニアックな言葉でした。今では知らない人はいない言葉になっていますが。
籠池康博氏が語ったのは2017年2月。国会の証人喚問に呼ばれて、その後の記者会見で「口利きはしていない。忖度をしたということでしょう」という発言をしています。
このときに語られた「忖度」という言葉。これをマスコミが取り上げ、テレビ番組や新聞・雑誌などの各種メディアで積極的に使ったことで一気に有名になりました。
その結果、2017年12月1日に発表された「新語・流行語大賞」で年間大賞に選ばれました。
忖度と同時に新語・流行語大賞に選ばれた言葉一覧
2017年12月1日に発表された「新語・流行語大賞」。年間大賞に選ばれたのは「忖度」だけではありませんでした。同時に「インスタ映え」も年間大賞に選ばれています。
年間大賞には選ばれなかったものの、上位に入った言葉は「35億」「Jアラート」「睡眠負債」「ひふみん」「フェイクニュース」「プレミアムフライデー」「魔の二回生」「○○ファースト」。
選考委員特別賞に「9.98」「29連勝」の2つが選ばれています。
ちなみに受賞した12つの言葉以外にも候補はありました。2017年にノミネートされた言葉は30でした。その一覧がこちらです。
- アウフヘーベン
- インスタ映え
- うつヌケ
- うんこ漢字ドリル
- 炎上○○
- AIスピーカー
- 9.98(10秒の壁)
- 共謀罪
- GINZA SIX
- 空前絶後の
- けものフレンズ
- 35億
- Jアラート
- 人生100年時代
- 睡眠負債
- 線状降水帯
- 忖度(そんたく)
- ちーがーうーだーろー!
- 刀剣乱舞
- 働き方改革
- ハンドスピナー
- ひふみん
- フェイクニュース
- 藤井フィーバー
- プレミアムフライデー
- ポスト真実
- 魔の二回生
- ○○ファースト
- ユーチューバー
- ワンオペ育児
これを見ると、2017年の状況がなんとなく分かるのが面白いですね。