レジ袋が有料化されます。ほぼすべての業種で、無料でもらえていたレジ袋が有料に。世の中の流れからするとこれも仕方ないことですね。ということで、レジ袋有料化についてご紹介していきます。
レジ袋有料化で違反すると罰則はあるのか
レジ袋有料化が決まりましたが、事業者としても、エコバッグを使っている消費者としても罰則規定が気になります。そこで、調査してみました。経済産業省・環境省連名の文書を見てみると、こう書かれています。
定期報告を通じて確認される事業者の取組状況が、著しく不十分と認められるときは、当該事業者は、容器包装リサイクル法第7条の7の規定に基づく勧告、命令、及び同法第46条の2の規定に基づく罰則の対象となる。
とのことです。勧告や命令は金銭的な罰則ではないです。
そこで、容器包装リサイクル法第46条の2を調査してみました。
第二十条第三項の規定による命令に違反した者は、百万円以下の罰金に処する。
つまりレジ袋有料化の罰則は最大100万円ということになります。最大100万円ですからね、かなり大きいですよ。
事業者としては利益にもならないし、手間が増えるし、いわれのないクレームを受けることもあるし。地球環境保全以外のメリットはないでしょう。ですが、罰則はあります。守っていかざるを得ないルールとなりました。
また、レジ袋有料化において1円未満の値段をつけることも有料化と言えないと明記されています。
レジ袋有料化が義務化されたのはなぜか
レジ袋有料化の理由ですが、経済産業省・環境省連名の文書にかかれています。
資源・廃棄物制約や海洋ごみ問題、地球温暖化といった、生活環境や国民経済を脅かす地球規模の課題が一層深刻さを増しており、これらに対応しながらプラスチック資源をより有効に活用する必要が高まっている。
これが理由です。私も日常から感じていたことでした。レジ袋ってゴミ袋などに再利用できるなど、便利な面があります。
ですが、作るのにエネルギーは使いますし、特にゴミ問題ですよね。コンビニのレジ袋がそこかしこに捨てられているという現状。
余談ですが、ゴミ拾いはいいこととしてメディアなどで取り上げられますが、本来は不要なことですからね。みんながきちんと処理すれば、ゴミ拾いは必要ないことなんです。落ち葉とかは別ですけどね。
また、問題となっているのはマイクロプラスチックゴミです。捨てられて風化したレジ袋は粉々になってしまいます。そうなってしまうと回収は不可能です。
そんなゴミを鳥や魚が食べるんですね。そうするとプラスチックや有害物質が体内にたまります。最終的にはそれを食べる人間にも悪影響が出ると言われています。
レジ袋を有料化し、エコバッグの利用が広がれば、マイクロプラスチックの増加を抑える効果があります。とにかく、今まで気を使ってこなかった分のツケが来ている、ということが言えるでしょう。
レジ袋有料化の対象外のお店や商品はあるか
レジ袋有料化の対象とならない店舗があるかどうか調査してみました。まずは対象店舗がどこなのか、ということをチェックしてみましょう。経済産業省・環境省連名の文書にはこう書かれています。
対象となる事業者
各種商品小売業、織物・衣服・身の回り品小売業、飲食料品小売業、自動車部分品・附属品小売業、家具・じゅう器・機械器具小売業、医薬品・化粧品小売業、書籍・文房具小売業、スポーツ用品・がん具・娯楽用品・楽器小売業及びたばこ・喫煙具専門小売業(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律施行令(平成7年政令第411号)第5条
何かを売っているなら、ほぼ対象となります。
一方で、努力義務であるところも。
主たる業種が小売業ではない事業者(製造業、サービス業等)も、事業の一部として小売事業を行っている場合、その範囲において、本制度に基づき容器包装の使用の合理化による排出の抑制の促進に取り組む必要がある。
例)製造事業者や卸売業者が、製品をショッピングモールや百貨店で販売する場合
例)美容サロンで、美容グッズを販売する場合等
メインは小売業ではないけど、付属で何かを販売する等の場合に、有料化の努力をしないといけないということです。この例以外に、院内薬局なども対象外ではないかと言われています。
対象外となるレジ袋
対象外となるレジ袋やビニール袋・ポリ袋もあります。
厚さが50マイクロメートル以上で、くり返し使えることを明記したもの
分厚くて丈夫、そして何度も使えますよ、と書かれていれば無料配布もOKです。ただ、コストがかなり高くなるので、事業者にとっては大きな出費となるでしょう。
海洋生分解性プラスチックが100%のもの
海の微生物や海水により、完全に分解してしまうものは配布しても構いません。こちらもその特徴を明記して、消費者が分かるようにしておく必要があります。
バイオマス素材が25%以上のもの
地球温暖化防止に貢献できるバイオマス素材を利用しているレジ袋も無料配布可能。もちろんその旨を明記する必要があります。
中身が商品でないもの
景品や試供品、商品券やきっぷ、切手などを入れるときに使われる袋は有料化の対象外です。
持ち手がなく、持ち運びに適さないもの
持ち手がないので、持ち運びに使えないものは対象外です。例えば、スーパーで野菜や肉を入れるためのビニール袋などがこれに当たります。
対象外となる事業者は少なく、対象外となるレジ袋・ポリ袋は多いイメージです。
レジ袋有料化はいつからか、いつ制定されたか
レジ袋有料化は2020年7月1日(水)スタートです!先駆けて対応している事業者も多かったですね。有料化を知らない人が、がっかりしたり怒ったりしそうです。
ちなみにレジ袋有料化は「プラスチック資源循環戦略」のひとつの施策です。プラスチック資源循環戦略が制定されたのは2019年5月。あまり時間をかけずにレジ袋有料化にこぎつけたわけですね。
レジ袋有料化なので、複数のエコバッグを準備するのが便利です
レジ袋有料化ということで、複数のエコバッグを持つことをおすすめします。もしエコバッグを持っていなければ、クレジットカードなどのポイント還元でお得を受け取ろうと思っても、赤字になることも。。。忘れずにエコバッグを!
私はいつも持ち歩くかばんに1つ折りたたみのエコバッグを入れています。そして、車の中にスーパーのかごにぴったり収まるサイズのエコバッグを準備しています。そして予備を1つ。
これならコンビニに行ってもスーパーに行っても、だいたいの場面で対応可能です!ぜひエコバッグを準備して、レジ袋有料化に対応しましょう♪