日本三景が「松島・天橋立・宮島」なのはなぜ?意外な理由|選ばれなかった新三景・覚え方も

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日本三景 なぜ 理由 日本三大○○

日本三景とは、松島(宮城県)・天橋立(京都府)・宮島(広島県)の3つの景勝地のことです。

日本を代表する絶景として約400年も愛され続けており、知名度は「日本三大○○」の中でもトップクラスです。

 

でも「なぜこの3つなのか」「いつ誰が決めたのか」は意外と知られていません。

この記事では、日本三景の由来から各スポットの見どころ、覚え方、そして「新日本三景」まで徹底解説します。

 

日本三景とは?読み方と場所一覧

まずは3か所の基本情報を確認しておきましょう。

 

名称 読み方 場所
松島 まつしま 松島湾(太平洋側) 宮城県
天橋立 あまのはしだて 宮津湾(日本海側) 京都府
宮島 みやじま 瀬戸内海 広島県

 

3か所がそれぞれ太平洋・日本海・瀬戸内海と異なる海に面しているのも興味深い点です。

偶然なのか、選んだ人物のセンスなのか…実はこれには理由があります。次の章で解説します。

 

日本三景はいつ・誰が選んだ?由来と歴史

日本三景を選んだのは、江戸時代初期の儒学者・林春斎(はやし しゅんさい)です。

1643年に執筆した著書『日本国事跡考(にほんこくじせきこう)』の中で、松島・天橋立・宮島を「三處奇觀(さんしょきかん)」と記したことが始まりとされています。

なぜこの3つが選ばれたのか

3か所に共通するのは、「海」と「松」と「島(砂州)」の組み合わせです。

林春斎が生きた江戸時代、海に松が映える風景は日本人の美意識の象徴でした。

中国の山水画の影響を受けた当時の知識人にとって、海と松の取り合わせはまさに理想の絶景だったのです。

 

つまり日本三景は「日本一美しい場所ベスト3」ではなく、江戸時代の美意識で選ばれた「海と松の絶景3選」というのが正確なところです。

7月21日は「日本三景の日」

7月21日は「日本三景の日」に制定されています。

これは林春斎の誕生日に由来しています。

 

松尾芭蕉も松島を訪れており、あまりの絶景に言葉を失ったという逸話が残っています(「松島やああ松島や松島や」の句は後世の創作とされています)。

 

日本三景の覚え方

中学受験や旅行の話題でサッと出てくると格好いい日本三景。

覚え方をご紹介します。

 

「まつ・あま・みや」+「みやぎ・きょうと・ひろしま」

まつしま → みやぎ(宮城)
あまのはしだて → きょうと(京都)
みやじま → ひろしま(広島)

 

「松島だけ東日本、あとの2つは西日本」と位置関係をセットで覚えるのもおすすめです。

「宮城の松島・京都の天橋立・広島の宮島」と県名とセットで口に出して覚えると、試験でも混乱しません。

 

松島(宮城県)

松島の特徴と見どころ

松島は宮城県の沿岸部に広がる景勝地で、松島湾に260余りの島々が点在する光景が有名です。

松の木が生い茂る大小の島々と穏やかな海面の組み合わせが、他にはない独特の美しさを生み出しています。

  • 松島島巡り観光船:約50分かけて松島湾をめぐるクルーズ。湾内の絶景を海から楽しめる
  • 瑞巌寺(ずいがんじ):伊達政宗ゆかりの国宝寺院
  • 円通院(えんつういん):紅葉の名所。秋のライトアップは必見
  • 五大堂(ごだいどう):松島湾に突き出た小島に建つ朱色の堂。松島のシンボル
  • 四大観(しだいかん):松島を一望できる4つの展望スポット。「壮観・麗観・幽観・偉観」

松島のアクセス

東京駅から東北新幹線で仙台駅へ(約1時間30分)、仙石線に乗り換えて松島海岸駅まで(約40分)。

駅から観光エリアまで徒歩圏内なのが松島の魅力で、3か所の中では最もアクセスしやすいと言われます。

松島の名物グルメ

かき(牡蠣)が松島を代表するグルメです。

焼きがき・かきフライ・かき丼など様々な形で楽しめ、冬には食べ放題の「かき小屋」も登場します。笹かまぼこ・ずんだ餅も宮城の定番です。

 

天橋立(京都府)

天橋立の特徴と見どころ

天橋立は京都府北部の宮津湾に位置する、全長約3.6km・幅20〜170mの砂州です。

6,700本の松が生い茂る砂州が海の上に伸びる姿が「天に架かる橋」のように見えることから、この名がついたとされています。

 

天橋立の最大の楽しみ方は「股のぞき」です。

展望所から股の間をのぞくように逆さに天橋立を眺めると、海と空が逆転して砂州が天に昇る龍のように見えます。

 

視点場 場所 見え方
傘松公園 北側(府中側) 昇龍観(龍が天に昇る姿)
天橋立ビューランド 南側(宮津側) 飛龍観(龍が空を飛ぶ姿)
雪舟観展望休憩所 東側 雪舟の水墨画と同じ構図
大内峠一字観公園 西側 横一文字に見える一字観

 

砂州の中は歩いて渡る(片道約50分)か、レンタサイクル(約20分)で走り抜けるのも爽快です。

天橋立のアクセス

京都駅から特急「はしだて」で天橋立駅まで約2時間。

大阪駅からも約2時間30分。

 

「京都府にあるのに京都市内から2時間かかる」という点は、旅行計画時の注意ポイントです。

天橋立の名物グルメ

智恵の餅(ちえのもち)が天橋立名物の定番です。

文殊堂の門前に並ぶ4軒の茶屋が江戸時代から作り続けるあんころ餅で、「食べると智恵を授かる」と言われています。

日本海側ならではの海の幸、冬の松葉ガニも絶品です。

 

宮島(広島県)

宮島の特徴と見どころ

宮島は広島県廿日市市(はつかいちし)にある瀬戸内海の島で、正式名称は「厳島(いつくしま)」といいます。

「宮島」は通称で、島全体が神の島として古くから信仰されてきました。

 

最大の見どころは嚴島神社(いつくしまじんじゃ)です。

海上に建つ朱塗りの大鳥居は日本を代表する絶景のひとつで、1996年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。

日本三景で唯一の世界遺産を持つのが宮島です。

 

  • 嚴島神社:満潮時は海に浮かぶ社殿、干潮時は大鳥居まで歩ける。1日で2つの顔が楽しめる
  • 弥山(みせん):島の最高峰(535m)。ロープウェイで登れば瀬戸内海の多島美を一望
  • 五重塔:室町時代建立。嚴島神社とのコラボ写真が人気
  • 鹿:島内には野生の鹿が歩いており、観光客のアイドル的存在

宮島のアクセス

広島駅からJR山陽本線で宮島口駅へ(約27分)、宮島口桟橋からフェリーで約10分。

フェリーからの大鳥居の眺めも旅の楽しみのひとつです。

宮島の名物グルメ

もみじまんじゅうあなご飯が宮島の二大名物です。

 

揚げもみじ(揚げたてのもみじまんじゅう)は食べ歩きの定番。

牡蠣も広島名物として外せません。

 

日本三景のベストシーズン比較

場所 ベストシーズン 理由
松島 冬(12〜2月)・秋 牡蠣のシーズン+紅葉ライトアップ
天橋立 春・夏 新緑の松並木+海水浴・サイクリング
宮島 秋(11月) 紅葉谷公園の紅葉+牡蠣の解禁

 

いずれも四季それぞれの良さがありますが、混雑を避けるなら平日の午前中が共通のおすすめです。

 

日本三景めぐりは何日必要?

3か所は東北・近畿・中国地方と離れているため、1度の旅行ですべて回るのは現実的ではありません

 

・松島:仙台観光と合わせて1泊2日
・天橋立:京都市内観光と組み合わせて1泊2日
・宮島:広島市内・原爆ドームと合わせて1泊2日

 

それぞれ別の旅行として計画し、「3回の旅で三景制覇」を目標にするのがおすすめです。

3か所すべてを訪れると、各地の観光案内所で「日本三景タオル」など制覇記念品を扱っていることもあります。

 

「新日本三景」もある!選ばれた3か所はどこ?

実は日本三景には「新日本三景」という続編があります。

1915年(大正4年)に実業之日本社の婦人雑誌が読者投票で選んだもので、以下の3か所です。

 

名称 読み方 場所
大沼 おおぬま 北海道七飯町
三保の松原 みほのまつばら 静岡県静岡市
耶馬渓 やばけい 大分県中津市

 

三保の松原は富士山を望む松原として世界文化遺産「富士山」の構成資産にも登録されています。

本家の三景とあわせて「六景制覇」を目指すのも面白いかもしれません。

 

日本三景に関するよくある質問

Q. 日本三景はどこ?

宮城県の松島、京都府の天橋立、広島県の宮島の3か所です。

Q. 日本三景は誰が決めた?

江戸時代の儒学者・林春斎が1643年の著書『日本国事跡考』で記したのが始まりです。

Q. 日本三景で世界遺産はどこ?

宮島の嚴島神社が1996年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。

三景の中では唯一です。

Q. 日本三景と日本三大夜景の違いは?

日本三景は江戸時代に選ばれた昼の景勝地(松島・天橋立・宮島)、日本三大夜景は函館山・摩耶山・稲佐山の夜景スポットで、まったく別のものです。

 

まとめ

日本三景について改めて整理します。

 

・日本三景は松島(宮城)・天橋立(京都)・宮島(広島)の3か所
・1643年に儒学者・林春斎が「三處奇觀」と記したのが始まり。「海と松」の美意識で選ばれた
・7月21日は「日本三景の日」(林春斎の誕生日)
・宮島の嚴島神社は三景で唯一の世界遺産
・大正時代に選ばれた「新日本三景」(大沼・三保の松原・耶馬渓)もある
・3か所は離れているので「3回の旅で三景制覇」がおすすめ

 

400年近く日本人を魅了し続ける三大絶景。ぜひ一度、自分の目で確かめてみてください。

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