帰去来(大沢在昌著)のネタバレや感想!実際読んでおもしろかった!

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帰去来 大沢在昌

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大沢在昌の帰去来のあらすじ

帰去来 大沢在昌

 

大沢在昌の帰去来を実際に2回も読んでみました。ネタバレのないあらすじをご紹介していきますね。

主人公の女性警官(巡査部長)の志麻由子(しまゆうこ)。連続殺人事件の犯人を追い、公園でおとりになっているとき。犯人らしき人物に襲われ、首を絞められてしまいます。

死の淵に追いやられたそのとき、不思議なことが。気がついてみると、志麻由子は執務室にいました。

気付いて部屋に入ってきた男は、大学の後輩で、以前は恋人同士の関係にあった木之内里貴(きのうちさとき)でした。

里貴と話して分かったことは、その時代は光和26年。アジア連邦の日本共和国、東京市でした。志麻由子の職業は警察官でしたが、平成時代の志麻由子とは格が違う、警視でした。

光和時代の東京市で生き残るためには、今の状況の中、全力でやり切るしかない。そう決意した志麻由子は状況の分からない中、一歩目を踏み出すのです。

 

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大沢在昌の帰去来の感想

帰去来 大沢在昌

 

大沢在昌の帰去来。購入してすぐに読み、翌日には1回目読破。その後、すぐに2回目に突入!2回目も一気に読み切りました!それほど引き込まれる作品でした。

1番の魅力は、謎が解けそうで解けないところではないかと思います。これがこうなって、これがこうなって、というように、ほんの少しずつ色んなところがつながってきます。

それがどこにどうつながるのか、それが気になってどんどん読み進めてしまいます。

それに主人公の志麻由子。「こうなれば、今できることを全力でしていこう!」と覚悟します。そこからは分析し、機転を利かせ、またライバルとの摩擦を気にすることなく突き進んでいきます。

その覚悟を決めた行動力。こうありたい!と思わせてくれる動きが感動的でした。

しかし、ただの巡査部長でお荷物だった志麻由子が、ここまで行動できるというのは、ちょっとでき過ぎのような感じはありますが、そこも作品としては許容できる範囲でした。

 

大沢在昌の帰去来のネタバレ

帰去来 大沢在昌

 

大沢在昌の帰去来のネタバレをしていきます。実際に帰去来を読むつもりがあるのであれば、ぜひ読まないでいただければと思います。

光和26年の東京市に転移した志麻由子は、秘書官である木之内里貴とともに行動を開始します。

まずは闇市を視察。闇市は2人のボスが仕切っていました。まずは1人目の糸井ツルギと話し合う。次に2人目の羽黒とも個別に会談。光和時代の志麻由子は2人の地下組織のボスとつながりがあったことを知ります。

次の試練は警察署内の会議。東京市には8人の警視がいて、どの人物も敵。名誉と欲を争う醜い敵は内部にもいました。

そして、父との遭遇。平成時代の志麻由子の父は10年前の事件で犠牲になった1人。その父とはまったく別人である光和時代の父に会い、困惑する志麻由子。

しかし、光和時代の父は時代を行き来する人物を知っていたのです。その人物は志麻由子の父の弟、つまり叔父の志麻朝夫。

大きな戦争のときに頭を撃ち抜かれて、1年間の昏睡状態になったときに、時代を超える力を身に付けた志麻朝夫は、軍の研究室で時代を行き来できる装置を作り、光和と平成を自由に移動していたのです。

そして時代を行き来できる人物がもう1人。連続殺人犯である糸井ソウシ。

糸井ソウシは平成時代に自殺したときに、光和時代にタイムトリップ。光和時代では闇組織で殺人を繰り返し、平成時代ではナイトハンターと呼ばれる殺人犯として、殺人を楽しんでいたのです。

そのことに気づいた志麻由子は偶然ながら、志麻朝夫の装置を使って平成時代に戻り、ナイトハンターをおびき寄せます。

おびき寄せたのはいいものの、逆にまた殺されかけて、公園のときと同じようにまた光和時代へ。

糸井ソウシは恩人である志麻朝夫を迎えに来ると踏んだ志麻由子や木之内里貴は、警察署内で糸井ソウシを待ち構えます。そこに現れた糸井ソウシを志麻由子の父が相打ちになりながらも射殺。

志麻朝夫は警察署内で自殺。志麻由子は志麻朝夫の作った装置を使い、平成時代に無事に戻ることができました。その後、平成時代ではナイトハンターが暗躍することもなくなります。

 

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帰去来という言葉の意味は?

帰去来 大沢在昌

 

帰去来という言葉に意味を調べてみました。

「帰去来」という言葉は中国の文学者、陶淵明の「帰去来の辞」に由来します。「故郷に帰るため、官職ををやめてその地を去ること」という意味です。

この本の内容で、どうしてタイトルが帰去来になったのか。意味を調べてみて、ちょっと分からなくなってしまいました。うーん、官職をやめて去ったわけではないのになぁ、と。

職務を捨てることなく、殺人犯を追いかけ続けたのが平成時代の志麻由子と、光和時代に転移した志麻由子。ただ、光和時代の元の志麻由子は、その地を去ったと言えるかもしれません。

転移できる3人は行き来する、ということで「その地を去る」とも言えるかも。うーん、なかなか解釈は難しいです!作者に聞いてみたいですね。

 

帰去来の著者、大沢在昌のプロフィール

帰去来 大沢在昌

 

帰去来の著者、大沢在昌のプロフィールを調べてみました。

どんな人が帰去来を書いているんだろう?本の帯には「作家生活40周年記念」と書かれているので、年齢はかなり上なんだろうとは思いますが。

大沢在昌は本名も同じ。おおさわありまさ、と読みます。1956年3月8日生まれ。愛知県名古屋市の出身。

1978年に「感傷の街角」で小説推理新人賞を獲得しています。

また、「新宿鮫」で「このミステリーがすごい!」でランキング1位、日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞のタイトルを受賞しています。

活躍が認められて、2006年~2009年は日本推理作家協会理事長を務めました。

嫌いなものは飛行機と旅行。趣味はゴルフ・釣り・ゲームなど幅広い。ゲームはドラゴンクエストやバイオハザードが好きとのこと。

 

帰去来はおすすめ!

帰去来はおすすめです。主人公の志麻由子の生き様もありますし、一気に展開していくストーリーにも引き込まれます。読み始めると止まりません!一気に読んでしまいます。

徐々に解けていく謎と、それにかかわる人物の気持ちの変化がとても興味深くなります。おすすめの小説です!

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