日本三大悪女と言われる女性がいます。
その3人は誰なのか。そしてどうして「悪女」と呼ばれるのか。
詳しくご紹介していきます！
日本三大悪女とは誰か
日本三大悪女と言われる3人。それがこちらです。
- 北条政子
- 日野富子
- 淀殿
ほぼこの3人で異論はないようです。
他にも藤原薬子や春日局、築山殿などが挙げられることもまれにあります。
しかし、基本的にはこの3人で確立していると言って良いですね。
北条政子｜夫や悪女エピソード
まずは1人目、北条政子から解説していきます。
- 北条政子（ほうじょう まさこ）
- 1157年～1225年
北条政子は伊豆の豪族、北条氏の出身です。
後の鎌倉幕府初代将軍の源頼朝の妻として有名ですね。
北条政子が悪女と言われるのにはいくつか理由があります。
まず1つ目は嫉妬深さです。
当時は普通に一夫多妻制でした。
しかし、北条政子は源頼朝の浮気を許さず、浮気相手の屋敷を打ち壊し、追いやったというエピソードがあります。
これはおもしろおかしく語られる理由となっています。
2つ目は政治的な動きです。
源頼朝の弟のひとりである源範頼に謀反の疑いあり、と頼朝に讒言したといわれています。
政子の言い分を信じた頼朝が源範頼を殺害します。処断はこれだけで終わりません。
実子である二代将軍の源頼家は将軍就任後、北条家を軽視するようになったということで出家させたあとに暗殺。
さらに、三代将軍の源実朝が暗殺されたため、鎌倉幕府の実権は北条政子に集まることになりました。
最終的に権力を手にした、ということが「悪女」という評判に拍車をかけているような気がします。
日野富子｜読み方や天皇との関係
2人目は日野富子です。
- 日野富子（ひの とみこ）
- 1440年～1496年
日野富子は公家である日野家の出身です。
室町幕府の八代将軍、足利義政の正室です。
日野富子が子宝に恵まれなかったことがまず最初の悪女エピソードを引き起こします。
男児が生まれなかった日野富子は足利義視（足利義政の弟）を還俗させます。
僧侶からこちらの世界に戻した、ということですね。
しかし、その翌年に足利義尚を出産。こうなるとどこでもトラブルになります。
足利義視派と足利義尚派が対立し、応仁の乱が始まりました。
戦国時代の始まりとも言われる応仁の乱を引き起こした張本人とされています。
さらに応仁の乱の間は、高利貸しや関所の新設で荒稼ぎをしていたという話も。
乱を起こした上に、荒稼ぎの目的は私腹を肥やすことだったようで、悪女の評判をさらに強くしています。
その後、実子の足利義尚が将軍になりますが、対立。
足利義尚の急死後は妹の息子、足利義材（義稙）を将軍に擁立。
しかし、ここでも対立し足利義材が遠征中にクーデターを起こして、足利義澄を将軍に擁立しました。
エピソードを見ていると、権力欲やお金に対する欲がものすごい人物のように見えます。
ただ、もしかすると、将軍がみんな頼りにならず、自分がやらなければ！という気持ちで幕政に臨んだという可能性もあるのかな、と感じてしまいます。
淀殿（茶々）｜ドラマキャストが豪華
3人目は淀殿です。多くのドラマでも取り上げられる有名人ですね。
- 淀殿（よどどの）
- 1569年～1615年
非常に不運が重なった女性だと感じます。
父は浅井長政、母はお市の方。超名門の出身です。
しかし、浅井長政とおじの織田信長が対立し、浅井家は滅亡。歯車が狂い始めます。
本能寺の変では当時無敵だった織田信長が死亡。
母のお市の方は織田家の重臣、柴田勝家に嫁ぎます。
しかし、柴田勝家は豊臣秀吉に攻められ、お市の方とともに亡くなります。
そして、なんと柴田勝家を滅ぼした豊臣秀吉の側室に。
父を二度失い、母も失い、敵の側室になるというおよそ名門とは思えない数奇な人生を送っています。
豊臣秀吉の死後、関が原の戦いや江戸幕府の開設などで、冷静に見ると、天下は完全に徳川家康のものとなりました。
しかし、淀殿は天下の情勢を知ってか知らずか、徳川家に最後まで反発。
亡き夫の遺志を継ぐ、というところもあったのかもしれませんね。
最後は大坂の陣で敗北。自害したと言われています。
本当に天下の情勢を理解していたかどうかは別として、亡き豊臣秀吉の名誉を回復したい、我が子にいい生活をさせてあげたい。
そういう気持ちが現れただけのような気もします。
ところでこの時代は大河ドラマでもよく題材となります。
なので、淀殿は多くの有名女優が演じていますね。
例えばこんな方々です。
- 北川景子
- 竹内結子
- 二階堂ふみ
- 宮沢りえ
- 深田恭子
- 永作博美
- 瀬戸朝香
- 松たか子
- 樋口可南子
- 夏目雅子
- 池上季実子
- 三田佳子
すげー！すごい面々です。改めて見てみると驚きですね。
色んな人がいるものです
この世はいろんな人がいるからおもしろい。
そう思えるエピソードがいっぱいでしたね。
北条政子はずっと自分だけを見ていて欲しい、という気持ちからの嫉妬心だったかもしれません。
そして、我が子が将軍として能力が足りないと判断したからこその、執権政治だったのかもしれません。
日野富子は文化人である足利義政の妻になったからこそ、幕府のために自分がしっかりしなければ、と思い権力を握った、と考えることはできないでしょうか。
応仁の乱のときに私腹を肥やしたのも、幕府のために使うためだったのかもしれません。
淀殿は夫の名誉を回復し、子どもに少しでも良い生活をさせてあげたかっただけかも。
本心は本人に聞くしかありません。
ですが、良いように考えるのも楽しいですね。
あなたは日本三大悪女の3人に対して、どんな印象を持ちましたか？
