2026年9月、アジア競技大会が愛知・名古屋で開かれます。
バレーボール女子日本代表の登録メンバー12人が発表され、その中にただ一人のリベロとして名前が載ったのが、大阪マーヴェラスの西崎愛菜(にしざき まな)選手です。
この西崎選手は愛知県岡崎市の出身。
会場のひとつは、その岡崎市にある体育館です。
地元の体育館でどんな活躍を見せてくれるでしょうか!
この記事では、西崎選手のプロフィールから金蘭会時代の歩み、大阪マーヴェラスでの積み上げ、そして代表入りまでをまとめていきます。
西崎愛菜のプロフィール(基本情報)
まずは基本情報から。
以下はSVリーグ公式の選手名鑑と、大阪マーヴェラスの公式プロフィールにもとづいています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 西崎 愛菜(にしざき まな) |
| コートネーム | マナ |
| 生年月日 | 2002年5月1日 |
| 年齢 | 24歳(2026年8月時点) |
| 身長 | 158cm |
| 指高 | 200cm |
| 最高到達点 | 265cm |
| ポジション | リベロ |
| 所属 | 大阪マーヴェラス |
| クラブ背番号 | 10 |
| 代表背番号(アジア大会) | 19 |
| 出身地 | 愛知県岡崎市 |
| 出身校 | 金蘭会高校 |
ポジションはリベロです。
バレーボールをテレビで見ていると、一人だけユニフォームの色が違う選手がコートにいることに気づくと思います。
あれがリベロで、相手のサーブやスパイクを拾う守備だけを担当する専門ポジションです。
リベロという名前はイタリア語で「自由な」という意味の言葉から来ています。
自由、と言っても何でもできるわけではなく、むしろ制約だらけのポジションです。
ブロックには跳べない、前衛からのアタックも打てない、サーブも打てない、主将にもなれない。
その代わり、審判に交代を告げずに何度でもコートへ出入りできます。
主に背の高いミドルブロッカーが後衛に下がるタイミングで入れ替わり、守備の局面だけコートに立つ。
だからユニフォームの色を変えて、審判からも観客からもすぐ見分けがつくようにしてあります。
攻撃の権利をぜんぶ手放して、守備に振り切ったポジション、と思ってもらうと分かりやすいでしょう。
身長158cmという数字は、日本代表のコートでは最も小さい部類です。
ただしリベロは、背の高さで勝負するポジションではありません。
床すれすれに落ちてくるボールに何歩で届くか、相手のスパイカーがどこへ打つかをいかに読めるか。
それが大事ですからね。
プロフィールにある指高200cmは、まっすぐ立って腕を上げたときの指先の高さ。
最高到達点265cmは、跳んで手が届く高さです。
女子バレーのネットは2m24cmですから、跳べばネットの上に手が出る計算ですが、リベロはそもそもネット際で跳べません。
この数字が生きるのは、後ろに飛ばされたボールを追いかけて跳びつく場面のほうです。
大阪マーヴェラスの公式プロフィールでも、西崎選手の得意なプレーは「レシーブ、読む力」と紹介されています。
アジア競技大会でただ一人のリベロ
この記事でいちばんお伝えしたいのが、ここです。
第20回アジア競技大会(愛知・名古屋)に臨む女子日本代表の登録メンバーは12人。
そのうちリベロは、西崎愛菜選手ただ一人です。
登録メンバー12人の顔ぶれ
発表された12人は次のとおりです。
| 背番号 | 氏名 | ポジション | 所属 |
|---|---|---|---|
| 1 | 和田由紀子 | OH | UYBAバレー・ブスト・アルシーツィオ(イタリア) |
| 5 | 佐藤淑乃 | OH | ヴェロ・バレー・ミラノ(イタリア) |
| 6 | 関菜々巳 | S | UYBAバレー・ブスト・アルシーツィオ(イタリア) |
| 11 | 山田二千華 | MB | NECレッドロケッツ川崎 |
| 13 | 山口真季 | MB | KUROBEアクアフェアリーズ富山 |
| 14 | 塩出仁美 | S | 大阪マーヴェラス |
| 16 | 鴫原ひなた | OH | アリーザ愛知 |
| 19 | 西崎愛菜 | L | 大阪マーヴェラス |
| 21 | 廣田あい | OH | NECレッドロケッツ川崎 |
| 22 | 北窓絢音 | OH | SAGA久光スプリングス |
| 23 | 井上未唯奈 | MB | SAGA久光スプリングス |
| 26 | 秋本美空 | OH | UYBAバレー・ブスト・アルシーツィオ(イタリア) |
内訳はアウトサイドヒッターが6人、ミドルブロッカーが3人、セッターが2人、そしてリベロが1人。
代表チームは多くの場合、リベロを2人登録します。
しかし今大会はメンバー枠が12人。
リベロの枠は1つです。
顔ぶれを見ると、和田由紀子選手・関菜々巳選手・秋本美空選手の3人がイタリアのUYBAバレー・ブスト・アルシーツィオ所属。
海外リーグでシーズンを戦う選手が中心に据えられています。
そして大阪マーヴェラスからは、西崎選手とセッターの塩出仁美選手の2人が選ばれました。
普段から同じ体育館で練習しているセッターが同じ12人にいるのは、守備と攻撃をつなぐうえで小さくない要素です。
代表でリベロを務めてきた福留慧美選手や小島満菜美選手は、この12人に入っていません。
つまり大会中、日本の後衛の守備は西崎選手が一人で背負う形です。
サーブレシーブもディグも、コンディション調整も、交代要員なしで全試合を通す前提。
難しい立場ですが、どうこなしていくか、注目です!
主将は関菜々巳、石川真佑は12人に入らず
今大会で主将を務めるのは、セッターの関菜々巳選手です。
代表で主将を務めてきた石川真佑選手が12人に入らなかったため、関選手がチームをまとめます。
監督はフェルハト・アクバシュ氏が指揮を執ります。
関菜々巳選手についてはこちらの記事でまとめています。
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石川真佑選手についてはこちらです。
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会期・会場・予選ラウンド
大会の基本情報を整理しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | 第20回アジア競技大会(愛知・名古屋) |
| 女子の会期 | 2026年9月16日〜22日 |
| 会場 | 岡崎中央総合公園総合体育館/小牧市スポーツ公園総合体育館(いずれも愛知県) |
| 予選ラウンド | プールA(インドネシア・ネパールと同組) |
| 監督 | フェルハト・アクバシュ |
| 主将 | 関菜々巳 |
予選ラウンドはプールA。
インドネシア、ネパールと同じ組に入りました。
前回は2023年に開かれた杭州大会(第19回)。
女子は決勝で開催国・中国に0-3で敗れましたが、準優勝で銀メダルを獲得しました。
今回はその一つ上を狙う大会です。
なお、アジア競技大会が日本で開かれるのは1958年の東京、1994年の広島に続いて3度目。
32年ぶりの国内開催です。
大会全体の会期は9月19日から10月4日までですが、バレーボール女子は開会式より前の9月16日にスタートします。
大会の口火を切る競技のひとつ、という位置づけです。
開催地についても触れておきます。
西崎選手は愛知県岡崎市の出身。
会場のひとつである岡崎中央総合公園総合体育館は、その岡崎市にあります。
生まれ故郷を舞台に戦います!
同じ12人には、同じく愛知県出身の山田二千華選手も入っています。
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金蘭会中学・高校時代
西崎選手の名前が全国に知られるようになったのは、大阪の名門・金蘭会での6年間です。
大阪マーヴェラスの公式プロフィールによれば、バレーボールを始めたきっかけは「姉がやっていたから」だったそうです。
そこから進んだ金蘭会で、西崎選手はレシーブの技術で名前を知られるようになります。
J SPORTSの選手名鑑でも、学生時代からレシーブ力に定評があった選手として紹介されています。
金蘭会中学校ではチームの日本一に力を貸し、そのまま一貫校の金蘭会高校へ進学。
高校でも守備の中心を任されました。
高校時代の戦績もすばらしいものでした。
第71回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春の高校バレー)で優勝、続く第72回大会で3位。
そして高校3年生で迎えた2021年1月の第73回大会は、準々決勝で就実(岡山)に敗れてベスト8でした。
3年間、いずれも全国の上位まで勝ち上がっています。
さらにU18日本代表にも選ばれています。
高校を卒業する時点で、すでに世代トップクラスの選手でした。
金蘭会は、優れた選手をSVリーグへ送り出してきた学校でもあります。
例えば、宮部藍梨選手、宮部愛芽世選手、林琴奈選手、中川つかさ選手、井上未唯奈選手ですね。
こんな高レベルのメンバーの中で、リベロの地位を確立していたのが西崎愛菜選手なのです!
セッターからリベロへ
意外なのが、最初からリベロだったわけではないという点です。
金蘭会中学校に入学した当初、西崎選手のポジションはセッターだったと伝えられています。
リベロに転向したのは、中学2年生のとき。
セッターはトスを上げて攻撃を組み立てる司令塔で、リベロは後衛で守る専門職。
役割はまったく違いますが、コート全体を見渡す必要がある、という点では共通します。
セッターとして身につけた「味方も相手も読む目」が、リベロになってからの武器につながっているのかもしれません。
大阪マーヴェラスでの歩み
2021年、JTマーヴェラスへ内定
西崎選手が高校卒業後に進んだのは、当時のJTマーヴェラス(現大阪マーヴェラス)でした。
入団内定の発表があったのは、2021年2月17日でした。
バレーボールマガジンは、この内定発表を伝える記事で西崎選手をこう紹介しています。
「高い運動能力と瞬発力を活かした広範囲をカバーできる守備力が持ち味で、安定感抜群の世代を代表するリベロ」
高卒の内定選手に対する紹介としては、かなり踏み込んだ表現です。
背番号は20から10へ
内定発表の時点で与えられた背番号は20でした。
これが2022-23シーズンから10に変わったようです。
現在も、大阪マーヴェラスでの背番号は10。
なお、アジア競技大会での代表登録番号は19です。
敢闘賞、そして数字で見える変化
2023年のV・サマーリーグ女子西部大会では敢闘賞を受賞しています。
シーズン本戦とは別に、夏場に行われる大会での個人賞です。
入団3年目に入る前の夏に、はじめて名前のついた賞を持ち帰りました。
そして数字にも変化が表れました。
J SPORTSの選手名鑑によれば、2023-24シーズンはサーブレシーブ成功率63.9%でリーグ全体のトップ10入りを果たしています。
続く2024-25シーズンは、出場試合数が前季から倍増。
目黒優佳選手と併用されるなかでも成功率47.7%でリーグ7番目の数字を残しました。
バレーボールキングによれば、西崎選手はこのシーズン50試合でベンチ入りし、大阪マーヴェラスの優勝に貢献しました。
シーズンを通してチームの中にいた選手、ということです。
同じポジションの目黒優佳選手と役割を分け合いながら、シーズンを通してチームにいた。
出場が一気に増えたのも、成功率がリーグ上位に並んだのも、同じ年の出来事です。
主将が語る、後ろからの声
2025年3月のバレーボールマガジンのインタビューで、当時の主将・田中瑞稀選手は、西崎選手をチームを引っ張っていくタイプだと評しています。
リベロという役割によるところもあるが、本人のもともとの性格でもある、という見方です。
後方からブロックへの指示を出し、流れが良くないときにはコートを落ち着かせる声をかける。
主将から見た西崎選手は、そういう存在でした。
同じインタビューで、西崎選手自身は組織としての守備についてこう語っています。
「追い詰められている時ほど細かいコミュニケーションを大事にしてやっていきたいですね」
シーズン序盤にも、リベロとして積極的に発信することを今季の重点に挙げていました。
言葉が先にあって、それが守備の形になっていったわけです。
後ろから声を出す。
ブロッカーにどこを締めるか伝える。
コートの流れが悪いときに落ち着かせる。
リベロの仕事はボールを拾うことだけではない、ということがよく分かるエピソードです。
ちなみに公式プロフィールで「思い出に残っている試合」に挙げているのは、2023-24シーズンのV.LEAGUE DIVISION1準優勝。
優勝ではなく準優勝を挙げているところに、この選手の目線が出ている気がします。
その翌シーズン、チームは優勝しました。
準優勝で終わった年を「思い出に残っている試合」として置いたまま、次の年に一つ上へ届いた。
高校からの4年間を並べると、そういう積み上げ方をしてきた選手だと分かります。
日本代表としての西崎愛菜
2025年5月、追加登録で初選出
日本代表に初めて名前が載ったのは2025年5月9日です。
この日、2025年度の日本代表登録メンバーに追加登録される形で選ばれました。
ネーションズリーグ出場、そしてアジア大会へ
追加登録のあと、西崎選手はネーションズリーグ(VNL)にも出場しています。
VNLは世界の上位国が集まって総当たり形式で戦う国際大会で、日本代表にとっては年間で最も試合数の多い実戦の場です。
国内リーグとは球速もサーブの質も違う舞台で、代表のユニフォームを着てコートに立ちました。
そこから約1年。
第20回アジア競技大会の12人に、ただ一人のリベロとして選ばれました。
西崎愛菜のよくある質問
西崎愛菜の身長・体重は?
身長は158cmです。
指高は200cm、最高到達点は265cmと公式に発表されています。
体重については公表されていません。
西崎愛菜に大きな怪我はある?
大きな怪我を伝える報道は見当たりません。
2024-25シーズンは出場試合数が前季から倍増し、50試合でベンチ入りしています。
長いシーズンを通して稼働し続けている選手です。
アジア競技大会でもリベロは一人だけなので、この稼働力はそのままチームの前提になっています。
西崎愛菜は結婚している?
2026年8月時点で、チームからも本人からも結婚に関する発表はありません。
西崎愛菜のインスタは?
西崎選手はSNSを通じて自身の近況を発信しています。
チームの公式アカウントでも試合や練習の様子が随時公開されているので、あわせて追いかけるのがおすすめです。
シーズン中は試合ごとの投稿も増えるため、アジア競技大会の期間は特に更新が見られそうです。
まとめ
最後に、この記事で見てきたことを整理します。
- 2002年5月1日生まれの24歳、愛知県岡崎市出身のリベロ
- 身長158cm、大阪マーヴェラスでの背番号は10
- 第20回アジア競技大会(愛知・名古屋)の女子日本代表12人に選出、代表登録番号は19
- 金蘭会中学校で日本一に貢献、金蘭会高校では春の高校バレーで優勝・3位・ベスト8
- 中学入学時はセッター、中学2年でリベロへ転向したと伝えられる
- 2021年にJTマーヴェラス(現・大阪マーヴェラス)へ内定、背番号は20から10へ
- 2023-24シーズンのサーブレシーブ成功率は63.9%でリーグトップ10入り
- 2025年5月9日に日本代表へ追加登録され、VNLにも出場
大会は2026年9月16日から22日まで、愛知県内の2会場で行われます。
日本の守備の要であるリベロが、地元のコートでどんな守備を見せるのか。
楽しみすぎますね!
同じ12人でイタリア・ブスト在籍の秋本美空選手についても、こちらでまとめています。
ぜひご覧ください。
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