
七草というと、新年に食べる春の七草。これが有名ですね。学校でも和歌を勉強した記憶が。
しかし、調べてみると春夏秋冬それぞれに七草があることが分かりました。ご紹介します!
春の七草とは。覚え方やいつ七草粥を食べるか

春夏秋冬の七草の中で一番の主役と言える「春の七草」。七草粥と言えば、春の七草ですしね。
春の七草はこの7種類です。
- セリ
 - ナズナ(ぺんぺん草)
 - ゴギョウ(ハハコグサ)
 - ハコベラ
 - ホトケノザ
 - スズナ(かぶ)
 - スズシロ(大根)
 
人日の節句にこの春の七草が入った七草粥を食べると、邪気を払い、万病を防ぐと言い伝えがあります。人日の節句は1月7日です。
また、年末年始の暴飲暴食で疲れた胃腸をいやすために食べる、とも言われていますね。実はこの習慣はもともと旧暦で行われていました。今の2月ですね。
なので、普通に春の七草を収穫するのは難しいとも言われています。今ではきちんとスーパーに並びますね。ありがたいことです。
七草粥もいいですが、実はパスタの具やスープなんかにも使えますね。
夏の七草とは。覚え方や植物の名前

夏の七草とは明治生まれの教育者であり政治家の勧修寺経雄(かじゅうじ つねお)さんが選んだと言われています。
- 葦(よし)
 - い草
 - 蓮(ハス)
 - 沢瀉(おもだか)
 - 未草(ひつじぐさ)
 - 河骨(かわほね)
 - 鷺草(サギソウ)
 
何か故事にならったというわけではなさそうです。
勧修寺経雄さんは1882年(明治15年)に東京で生まれました。1936年に亡くなるまで高等学校や専門学校の講師を務めました。
ちなみにこの夏の七草ですが、観賞用です。春の七草のように食べることはできません。
秋の七草とは。覚え方、時期はいつか

秋の七草は奈良時代の歌人、山上憶良が万葉集に選んだ歌がもとになっています。
- オミナエシ(女郎花)
 - ススキ(薄)
 - キキョウ(桔梗)
 - ナデシコ(撫子)
 - フジバカマ(藤袴)
 - クズ(葛)
 - ハギ(萩)
 
その山上憶良が万葉集に選んだ和歌がこちらです。
秋の野に 咲きたる花を
指折り(およびをり)
かき数ふれば
七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花 葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴
朝貌(あさがお)の花
秋の七草の頭文字を読んでみましょう。「オスキナフクハ」=お好きな服は、ということですね。なんとかこれで覚えたいところです。
この植物の旬を見てみると、8月頃がシーズンという植物が多いです。春の七草と同じく、旧暦の秋ということなんですね。
日本は旧暦と新暦があるのでややこしいですね。
冬の七草とは。種類や、いつ食べるか、七草粥も。

冬の七草はなんと3パターンもあるんです!これには驚きました。それぞれをご紹介していきますね。
冬の七草 その1
- 南瓜(かぼちゃ)
 - レンコン
 - 人参
 - 銀杏
 - 金柑
 - 寒天
 - 饂飩(うどん)
 
古来、「死に一番近い日」とされていた冬至。その当時に運を上げようと「ん」が2つ付いた食べ物を食べるようになったとか。
そしてどれも植物または植物由来ということなので、冬の七草と言われるようになったとのことです。
冬の七草 その2
次は幕末に生まれ昭和まで生き抜いた植物学者「伊藤篤太郎」さんが選んだ七草。
- ふきのとう
 - 福寿草
 - 節分草
 - 雪割草
 - カンアオイ
 - 寒菊
 - 水仙
 
明治37年の元日の新聞に掲載されたようです。ただ、どういう基準で選んだ七草なのか。そのあたりはさっぱり分かりませんでした。
冬の七草 その3
桜の開花予想を始めた産業気象学の研究家、大後美保さんが提唱したのがこちらの七草です。
- 三つ葉
 - 春菊
 - レタス
 - キャベツ
 - セロリ
 - ほうれん草
 - ネギ
 
栄養補給の点から提唱されたということです。確かに冬の寒い時期に、元気になりそうな感じがしますね。
実用面では春夏秋冬の七草の中でもナンバーワンかもしれません。
春夏秋冬の七草を楽しむ。趣があっていいですね。
七草を調べてみましたが、春夏秋冬(冬は3パターン)ということで、42種類となりました!重複がないというのもなかなかおもしろいですね。
七草に決まりはないので、これからもじわじわと増えそうです(笑)
歴史が古いのは春の七草と秋の七草です。まずはここからスタート。そして、冬至にひっかけた冬の七草なんかも楽しんでいければいいですね。
  
  
  
  
